多くの日本人が『一生に一度の贅沢』と思い込んでいるモルディブ(モルジブ)旅行。
しかし、実は、格安で泊まれるリゾートや“ローカル島のホテル(ゲストハウス)”なんて選択肢もあり、旅費をあまり気にせず遊びに来ているバックパッカーもいたりします。
なので、今回は『限られた予算でも泊まれるモルディブのリゾート』を3軒ご紹介します。
※ローカル島については『モルディブを格安で楽しめるローカル島を紹介』をご参照ください。
※掲載した情報は閲覧時期によって変更になっていることもあるかもしれません。大切な情報は、ホテルや旅行会社に再確認をお願い致します。
目次
格安で泊まれるお得なリゾート
宿泊費の安いモルディブのリゾートの中でも、日本人が行きやすい3軒をご紹介します。
エンブドゥ・ヴィレッジ

ビーチも珊瑚礁も素晴らしい
美しいハウスリーフと素朴で温かい雰囲気が人気の『エンブドゥ』。ドイツ人などのリピーターが多く、何ともリラックスした空気が漂う居心地の良いいリゾート島だ。
食事は3食付きが基本。ビュッフェスタイルで、似たようなメニューが続くこともあるが、バリエーションが極端に少ないこともない。グルメ目的の滞在でない限り問題ないだろう。
滞在中にかかるのは、飲み物代とアクティビティ費くらい。どちらも高級リゾートよりも割安な料金設定になっているのも嬉しい。
部屋で飲む用のワインをバーで購入することもでき、料金は滞在最終日にまとめて精算。好みや予算に合った1本を、バーテンダーさんと相談しながら選ぶのも楽しい。
水上コテージに割安な値段で泊まれるのも◎。部屋から海に降りる階段はないが、ヴィラの目の前はサンゴ礁。床にはグラスフロア(ガラス張りになっていて、床から海の中が見られる箇所)もある。テラスから眺めても・部屋の中で眺めていても、エンブドゥの美しい海は飽きない。
そして、何より素晴らしいのがハウスリーフだ。シュノーケルやダイビングはもちろんのこと、海沿いを散歩するだけでも、多くの魚などを見ることができる。ダイバーには、ハウスリーフだけでなく、近くに点在する人気ダイブスポットも満喫してほしい。
朝の涼しい時間や少し日差しが和らいだ午後(16:00〜18:00頃)に、ボートが発着する桟橋などに行くと、水面にキラキラと反射する光の合間に、無数のハタタテダイの群れが泳いでいることも。
素朴ながらも“リゾートっぽさ”もある『エンブドゥ』。ダイバー、カップル、ファミリーまで、あらゆる層が楽しめるリゾートだ。
(1枚目から、桟橋前の美しいドロップオフには魚たちが集まる/ビーチも美しい/シュノーケラーにもダイバーにも愛されるハウスリーフ/水上ヴィラのガラス床からは海の中が見える/陸上のヴィラはシンプルで快適/島の緑も多くて美しい)
ビヤドゥ・アイランド・リゾート

ハウスリーフは“おさかな天国”
ダイバーに絶大な人気を誇る『ビヤドゥ』。日本人も多く訪れており、“おさかな天国”などと呼ぶ人もいるくらい、豊かな海に囲まれた島である。
食事は3食付きが基本。ビュッフェスタイルで、似たようなメニューが続くこともあるが、バリエーションが極端に少ないこともない。グルメ目的の滞在でない限り問題ないだろう。
滞在中にかかるのは、飲み物代とアクティビティ費くらい。どちらも高級リゾートよりは割安な料金設定になっている。エンブドゥ同様、バーでワインをボトルで購入することもできる。
部屋はかなりシンプルなアパートメントタイプ。いわゆるヴィラ(1棟に1〜2部屋しかないタイプ)ではないが、
「日中はダイビングやアクティビティで、部屋に戻るのは着替えと睡眠くらい」
という場合には十分だろう。
そして、自慢のハウスリーフ。シュノーケルでも熱帯魚などに出会えるが、運が良いとウミガメなどとすれ違うこともある。ダイビングで行く場合は、サメ等が大物が見られるだけでなく、サンゴが面白いポイントなど、見応えのある面白いダイビングが期待できるハウスリーフである。
また、南マーレ環礁の各人気ダイブスポットへのアクセスの良さも、ビヤドゥがダイバーから愛される理由。ボートダイブで、さらにバリエーション豊かなダイビングが楽しめる。
昼間は思う存分ダイビングをして、夜はビールを片手にぼんやりと満点の星空を眺める。「ダイビングの後の炭酸って、美味しいなぁ…」としみじみ幸せを感じながら1日を終えるのは最高の幸せ。
ダイバーでもシュノーケラーでも
「モルディブに行く目的は海!それだけ!!」
という人にとって、『ビヤドゥ』は楽園である。
(1枚目から、ドロップオフが近い珊瑚礁の島/たいビングは、ハウスリーフとボートどちらも楽しい/部屋はかなりシンプル/大きなレストラン/オープンエアのナチュラルなバー)
イークウェイター・ヴィレッジ

最高に居心地の良いバー
モルディブ最南端のアッドゥ環礁。その形から“Heart of Maldives(モルディブのハート)”というキュートな愛称で呼ばれる赤道近くの環礁に『イークウェイター・ヴィレッジ』はある。
白を基調としたコロニアル風の建物や広々としたバー、年代物のビリヤード台など、独特の雰囲気の良さが漂うのは、第二次世界大戦当時のイギリス空軍の施設をリノベーションして作られたリゾートだから。
部屋は一階建ての真っ白な平屋で、シンプルながらも居心地が良い。部屋の前のテーブルで飲み物片手にぼんやりとしている人や、赤ちゃん用のビニールプールで遊んでいる家族など、みんなが思い思いに過ごしている情景にも癒される。
ビーチは狭いが、リゾート内にくつろげる場所がたくさんあるので、あまり気にならない。オープンエアのバーは広々と心地良く、プール周りのサンベッドもリラックスには最適だ。
アッドゥ市内を自転車で巡るのも楽しい。『リンクロード』と呼ばれる橋(道路)でリゾートと空港があるガン島を含む4つの島が繋がっているが、快晴の日には、このリンクロード自体が写真映えする美しさ。海風の中、ターコイズブルーの海を走っているような感覚になれる。
食事はオールインクルーシブ。ビュッフェスタイルで、似たようなメニューが続くこともあるが、バリエーションが極端に少ないこともない。グルメ目的の滞在でない限り問題ないだろう。
滞在中にかかるのは、(オールインクルーシブプランで滞在すれば)ダイビングやスパの費用くらい。しかも、どちらも高級リゾートよりは割安な料金設定になっている。
当然、ダイビングも素晴らしい。赤道にほど近い立地から、アッドゥの固有種もいたり、同じ魚やサンゴでも色が微妙に違うという話も聴くので、
「他の環礁に行ったけど、アッドゥはまだ…」
という人には、ぜひ違いを楽しんでもらいたい。
※アッドゥ環礁に興味がある方は『モルディブを格安で楽しめるローカル島を紹介』をご覧ください。元々は独立国だったアッドゥの文化や歴史等について解説しています。
「何もないところで、のんびりとしたい」という気分の時には、カップルでも家族でも1人旅でも、誰でも温かく迎えてくれるリゾートである。
(1枚目から、オープンエアの居心地が良いバー/レストランのデザインも爽やか/客室は前庭付きで、リラックス感抜群/プールサイドも居心地が良い/島内のいたるところにベッドやソファ、オンドーリ(モルディブ式のブランコ)がある/沈船スポットやマンタポイントでのダイビングも最高)
カジュアルリゾートで気をつけること
何事ものんびりと構える
高級リゾートと一番大きな違いは『施設の種類と質』。そして、もう1つは『スタッフの対応の速度や細やかさ』。
施設については、レストランの数が少なかったり、各施設は豪華というよりナチュラルな作りだったり等、写真等を見てから予約をすることが多いと思うので問題ないでしょう。
スタッフの対応に関しても、トラブル時以外には気にならないでしょう。フレンドリーで気さくなスタッフが多く、気持ちの良い対応をしてくれます。
トラブルに対応してもらいたい時だけが、少しイライラするかもしれません。スタッフを呼んでからのんびりと構えるか、緊急の時には「自らレセプション等に出向いて解決する」などの工夫をしましょう。
相手は悪気があるわけでも、サボっているわけでもなく、『基本の動きがのんびり』なことが多いです。怒った態度でプレッシャーをかけるよりも、明るく「ちょっと困ってるから、早めに何とかしてね!」と伝えた方が、怖気付かずに頑張ってくれます。
念のために虫除けの準備を
全く蚊がいないことも多々ありますが、高級リゾートよりは全てにおいてのんびりな格安リゾート。蚊が発生しても対応がゆっくりしているのか、部屋やレストランで蚊が気になった経験が何度かあります。
寝る時に部屋に蚊がいると気になりますので、到着後に食事に行くタイミングなど一定時間部屋を空ける前にワンプッシュの虫除けをスプレーして出かけるのがオススメ。また、バーやレストランもオープンエアが基本ですので、肌や衣服にスプレーするタイプの虫除けを脚だけでもしていくと◎。
虫除けの持参を忘れた時には、リゾートのレセプションに相談しましょう。ルームボーイが殺虫剤を撒いたり、ベープや蚊取り線香を点けたり等の対応をしてくれるでしょう(…が、スタッフが来るのものんびりだったりしますので、やはり持参がオススメです)。
サファリボートという選択肢も
格安にモルディブを楽しみたいなら、船上で寝泊りをする『サファリボート』も◎。船内に宿泊用の個室が完備されているボートが一般的で、快適さも概ね問題はないようです。
例えばダイビング・サファリなら、寝ている間や休憩時間中に離れたダイビングスポットまで移動できるなど、1回のモルディブ旅行でたっぷりダイビング三昧ができるのが特長。『マンタ・サファリ』のようにマンタスポットを中心に巡るテーマサファリも人気です。
ダイビングのサファリは一年中運行していますし、サーフィンの季節にはサーフィン・サファリ、ゲームフィッシングの楽しいスポットを巡るフィッシング・サファリを見かけることもあります。
「旅の目的はアクティビティ!ホテルは寝るだけだから、あまりお金をかけたくない…」という場合には、最適の選択肢かもしれません。
格安リゾートの予約方法は?
格安リゾートは、大手旅行会社のパンフレットなどに載っていることは少ないかもしれません。なので、『タウンライフ旅探し』などを利用して、モルディブに強い“専門旅行会社”に予約をお願いするのが良いでしょう。
ホテル予約サイト+格安航空券サイト
などを利用すること。
ホテル選びには、口コミと最安値を確認できる「TripAdvisor(トリップアドバイザー)」
が頼りになります。
ただし、トリップアドバイザー上の表示価格が『税抜き価格』だったり、リゾートまでの交通費が含まれておらず、最終価格が不明なケースも。
なので、「TripAdvisor(トリップアドバイザー)」
を利用するときは、予約先サイト(エクスペディア、Booking.com、アゴダ等)で最終価格を確認してから、値段の良し悪しは判断しましょう。
格安航空券サイトは色々ありますが、少なくとも「エアトリ」の場合には、際立った注意点はありません。
「モルディブの行き方比較&航空会社の選び方」を参考に、好みに合い、且つ、乗り継ぎ時間が等にムリのないフライトを選びましょう。
まとめ
毎年のようにモルディブを訪れるリピーターは、セレブだけではありません。
特に、ヨーロピアンの中には、カジュアルリゾート派も多く、
「このリゾートは、私の第2の故郷。」
と言いながら、いつも決まった時期に、お気に入りの格安リゾートに帰ってくるお客さんもいます。
スタッフたちにとって、これほど嬉しいことはなく、『Mom(ママ)/Dad(パパ)/Sister(お姉ちゃん)』などと呼ばれ、本当の家族のように慕われているリピーターも。
モルディブは気候だけでなく、心も温かい国。
『第2の故郷』と呼んでくれる日本人も増えるよう願っています。